固定資産の評価替えって何?

今回は固定資産税の評価替えについてお話ししたいと思います。評価替えと聞いてどんなイメージをお持ちでしょうか?評価をまたゼロから見直すのかというように感じる方もいるかもしれませんが、ゼロから見直すわけではありません。そんなことをしたらともてじゃないけど実務上不可能なことになりますからね。じゃぁ、評価替えって一体なんなんだってことになりますが、これからご説明したいと思います。
固定資産税というものは、固定資産の価格、いわゆる適正な時価というものを税金の計算の元になる数字として活用しています。ですので、毎年毎年、評価替えを行えばその年の適正な時価を固定資産税に反映させることができることになります。毎年毎年、膨大な数の家屋や土地の評価を見直すとなるとどうでしょうか?大変そうですよね?はい、そうなんです、毎年、評価替えを行っていたら実務を行っている公務員はめっちゃ大変な思いをすることになります。毎年、新築の家屋が完成すれば、新しく評価をしなければいけませんし、建物が古くなって壊した場合には、滅失処理をしなければいけません。これらの通常の業務に、評価替えの仕事が毎年加わったら、通常業務に支障をきたすことも考えられますからね。そこまで無茶な仕事をしなくてもって感じだと思います。毎年の評価替えはあくまで理想であって、現実の実務では、原則として3年間は評価額を据え置く制度がとられています。言い換えれば、3年に1度、固定資産税の評価額を見直すということになります。これがいわゆる評価替えなのです。ですので、この3年に1度にあたる年は、市役所などの固定資産税課の職員は仕事が忙しくなるそうです。要するに残業が増えるってことですね。聞いた話では日付が変わるまで仕事をすることもあるそうなんです。
公務員のイメージは仕事が楽とか、そういった噂も聞いたことがありますが、現実はちょっと違うのかもしれません。ちょっと話が固定資産税とはずれますが、(ずれてるけど、ここで話したいので話させて!)、今の時代、公務員の職員数もだんだんと減らされてきているそうです。ぎりぎりの数の職員の中でこれまでと変わらない仕事量をこなさないといけなのですから、実際は公務員の仕事も大変なのだと思います。
さて、話しを固定資産税に戻しますが、3年に1度、固定資産税の評価額を見直すということから、この3年間という期間における固定資産の価格の変動に対応して、固定資産税の評価額を適正な均衡のとれた価格に戻すといいますか、見直す作業だと言えるでしょう。3年前と今とでは多少、金額のずれが出るので、それを評価替えで修正するんですね。
ここでちょっとポイントになるのが土地の固定資産税の評価額です。基本は3年間据え置きなのですが、地価の下落などがあって、価格を据え置くことが適当ではないという場合には、簡易な方法によって土地の固定資産税の評価額を修正することになっています。
これを聞いて、「な~んだ、土地は結局毎年、固定資産税の評価額を見直すこともあるんじゃないか」と思った方もいるかと思いますが、見直す際のポイントとして簡易な方法とあります。要するに、実務上、それほど負担にならないように簡単な方法で見直しましょうってことですね。
そういうことで土地についてはこういった毎年の見直しもあるというお話しをしましたが、基本的には3年に1度、固定資産税の評価額が見直されるっていう認識で十分だと思います。イメージとしては3年に1度、家屋の税金が安くなるって感じでしょうか。(そうでない場合もありますが、あくまでイメージでということでお願いします。)